NYマンハッタンで2歳児のプリスクール探し Part 2 –受験編–

この記事では、「ニューヨーク・プリスクール事情 Part 1」に続き、実際に私たちが経験したプリスクール受験の様子について書いています。

アメリカの学校制度は、州や住んでいる地域、学校によってもルールが異なります。ここでシェアしている体験談は、ニューヨーク・マンハッタンの中でも私たちが住むエリア限定の情報になります。

私たちがニューヨークへ引っ越したのが2019年10月末。そして娘が入学する2020年度プリスクールへの合格が決まったのが2019年12月初旬。1年前の9月からすでに2020年度の入学の申し込みが始まっており、予備知識・事前準備ゼロ、タイミング的にも乗り遅れた私たちがどのようにしてプリスクールに入ることができたのか体験談としてまとめています。

目次

プリスクール受験ー私たちの体験談

学校選び

本来であればじっくりとリサーチをしてから志望校を選択するのだと思いますが、11月に入り既に申し込みを締め切っていた学校もあったため選択肢は限られていました。主にネットで検索し興味を持った学校と、夫の会社の同僚から勧められた自宅近くの学校の中から、まだ締め切りを迎えていない4校に応募しました。

選考プロセス

4校のうち1校は抽選に外れましたが、残る3校は似たような選考プロセスだったので下記にまとめました。

願書

願書は各学校のWebサイトから提出します。私たちはここで早くも苦戦しました。基本的な情報を入力後、志望動機を書く欄に加え、子供に関する質問がいくつもありました。「あなたのお子さんの性格は?」、「好きな遊びは?」「どんなシチュエーションの時あなたのお子さんは一番ストレスを感じる?」「なぜうちの学校があなたたち家族に合うと思うのか」などなど。1歳半にもなっていない娘はたったの5分でさえじっとする事はなく、興味の対象は次から次に移っていきます。とは言えシンプルに「活発で元気な女の子」ではアピールするには到底足りず、お金を払って専門のコンサルタントを雇いアドバイスを受けたくなるのも分かる気がしました。

娘が昼寝中に各学校のホームページを見てそれぞれの特色を勉強し、夜の時間を使って夫と2人でこれらのエッセイに毎晩取り組みました。まだ若干時差ボケも残り新しい環境で2人とも疲れている中、なるべく印象に残るようなアピール文を書くため知恵を絞り合い、何度も書き直しをする作業は苦痛で仕方なく、イライラから夫と頻繁に喧嘩をしながら作業をしていました。振り返ってみても選考プロセスの中でこの願書が一番大変でした。

学校見学・面

願書を送信すると次は学校見学と学校説明会です。ここで実際に学校内の施設や実際のクラスの様子を見て雰囲気を感じ取ることができました。そして説明会の最後では質問タイムがあり、さすが教育熱心なニューヨーカー、みんな次から次に積極的に質問していました。

ここで注記しなければならないのが、願書を送った4校のうち、1校は学校見学および説明会は参加したのですが、自宅からだいぶ距離が離れていて現実的に通うのが難しいと判断し選考プロセスの途中で断念しました。もう1校は抽選落ちしていたので、実質面接のプロセスに進んだのは2校のみです。

残った2校のうち、1つは親の個別面接はありましたがもう一校は親の参加は合同の説明会のみで個別の面接はありませんでした。

面接ではさぞかし答え難い質問をされるのではと緊張していたものの、願書で聞かれたような娘のアピールポイントを聞かれることもなく、世間話や再度学校側からカリキュラムやフィロソフィー、今後のプロセスの流れについて説明があった程度でした。

一方でどちらの学校も子供の面接はありました。面接と言ってもプレイグループ形式で、娘が1人連れられ親が面接をしている間に先生と一緒に遊んでいた場合と、5〜6人の子供たちと同時に教室で遊ばせて先生がそれを観察するケースがありました。

集団のプレイグループでは、それぞれが思い思いにおもちゃで遊び、時折親同士の会話があったり、終始和やかな雰囲気の中行われました。この時学校側は何を見ているのだろうと気になっていたのですが、説明会に出席していた保護者の1人がまさにこの質問をしてくれました。学校側の回答は、特にこれといった特徴を探しているわけではなく、性別やそれぞれの性格など各クラスのバランスが偏らないよう考慮しているとのことでした。

結果発表

多くのプリスクールは、ISAAGNY(Independent Schools Admissions Association of Greater New York)と呼ばれる組織の加盟校で、このISAAGNYが申請手続きを一括管理しているため、合否は一斉に2月末に発表されます。ウェイティングリストになった場合は繰り上げ合格になる可能性があるため学校に頻繁に連絡を取り、約1週間以内に最終的にどの学校に行くのか決めます。

一方で、私たちは12月に合否の結果が出て受験を終えました。この理由は「Early Decision」といわれる制度を使ったからです。この制度は、2月末に申し込みをした全ての学校から一斉に結果発表が届く前に、1つの学校に決めてしまうというものです。この意思を学校に伝え晴れて合格通知がでた場合、選考プロセス途中にある他の全ての学校から辞退しなければなりません。この制度を使う利点は、第一志望が明らかで既に気持ちが固まっている場合、早いタイミングで入学を決め落ち着くことができるという点です。

通常であれば8〜10校申し込むところ、最終的に選択肢がたったの2校に絞られてしまった私たちは、2月まで待ってどこも受からなかったらと心配になり、もともとモンテッソーリに興味があったので、モンテッソーリ系の学校を見学する前から早々にEarly Decisionの意志を伝えてしまったのです。ところが、学校見学当日実際に学校を見て回ると、どのクラスも白人の子供たちだらけで物凄い違和感を感じたのです。学校自体はとても綺麗で施設も素晴らしかったのですが、この違和感はずっと消えず、面接後夫に聞いてみると同じように異様な感じがしたと言っていました。また、その学校のWebサイトどこを見てもダイバーシティーについて書かれていなかったのも気になりました。

もう1校はレッジョ系の学校で、施設だけを見るとモンテッソーリの学校の比にならないくらい小さくスペースも限られていたのですが、アットホームな雰囲気でスタッフの感じも良くとても好感が持てました。子供たちも伸び伸びとしていて、直感的にこちらの方が娘に合っているなと感じました。

結果、私たちはモンテッソーリ系の学校からEarly Decisionを取り消してもらい辞退しました。そして自ずと選択肢がこのレッジョ系の学校1校だけになり、2月まで待つ必要がなくなったため、こちらに入学したい旨を伝え12月の初めには合格通知が無事出ました。

プリスクール受験を終えて

準備不足なまま駆け足で進めた私たちのニューヨーク・プリスクール受験でしたが、ネットの記事で読んだような壮絶な競争は全くなく、あっという間に終わってしまいました。

私たちの場合、タイミング的に遅れをとったことで焦ったり情報収集が十分ではなかったこともあったので、プリスクール受験に備える上で知っていたらいいなと気づいたポイントをまとめてみようと思います。

学校選びのポイント

自宅から無理なく通える範囲(できれば徒歩圏内)で選ぶ

当たり前のようですが、私はこの点をあまり考えずに4校応募し、うち現実的に通える距離にない学校が1つありました。この学校はとても素晴らしい学校で、見学後夫婦共々是非ここに娘を通わせたいと思ったのですが、通いづらいことが理由で選考プロセス途中で断念しました。

私の引っ越して来た2019年は稀に見る暖冬だったようですが、通常ニューヨークの冬は氷点下が当たり前で、大雪が降る中イヤイヤ期真っ盛りの子供を連れ送り向かいをするのは大変です。本住まいが決まったら、通いやすい範囲にある学校の中から選ぶことをおすすめします。

どのような教育方法・教育環境を親が望むのか、もしくは子供に合っているのか考える

最先端のものが集まるニューヨークでは、前述の通り教育方針や宗教、語学など様々な特色を持った学校が多くあります。同じモンテッソーリの学校でも雰囲気が全く違ったりもしますし、選択肢が多いからこそ各学校の特徴を見極めて自分たちに合った学校選びをすることが大事かなと思います。

また、教育方法だけでなく、教育環境や学校のダイバーシティーに対する姿勢も私たちには重要な要素でした。せっかく多種多様な人が集まるニューヨークにいるのだから、娘にも、限られた人種、国籍、文化ではなく様々なバックグラウンドを持った子供たちと触れ合い広い視野を養って欲しいと思っています。

正しい情報を得ることの大切さ

私はこちらに知り合いもなく、ほぼ全てのリサーチはネットが頼りでした。でも、ネット検索だけでは偏った情報や古い情報もあり、正確な今の状況を判断できなくなります。一部の名門校を巡って繰り広げられる壮絶な競争の記事を読み慌ててしまった私がいい例です。後に分かったことですが、私が住むエリアはそんなことはなく、セーフティーネットとして多くの人たち10校近くは受験していたようですが、決して激しい受験戦争を戦うようなことはなかったそうです。

また、こちらは教育制度の変化が激しく、自治体や学校側から通知があるわけではないため、自ら最新の情報を取りに行かないと取り残されてしまうようです。

やはり口コミや生の情報に勝るものはないと思います。一番効果的なのは、ベタですが同じくらいの年齢の子供がいる現地のママ友(日本人&アメリカ人)を作って情報交換することです。もちろん情報云々の前に、同じ子育てをする仲間として励みになりますし、日本から離れて子育てする中でそういったネットワークがあると大きな心の支えにもなります。

今では新参者の私にニューヨークのあれこれについて親身になって色々教えてくれるママ友が近所に数人できました。特にこちらに来て5ヶ月でロックダウンを経験し、デマや噂が飛び交う中信頼できる情報をくれたり、自宅謹慎中励まし合えるママ友の存在に何度も救われました。

現地のママ友を作るための方法は色々あるかと思いますが、私はひたすら近所の公園と親子教室に通いました。ただ、ニューヨークは共働き率が非常に多く、親子教室や公園に行っても特に平日は付き添いの保護者のほとんどがナニーであることが多いです。私の場合、時間はかかりましたが、最終的に同じ専業主婦のママさんにクラスが終わった後たまたま声をかけてもらい、そこからママ友ネットワークが広がりました。

でもこれはなかなか根気のいるプロセスでもあります。もう一つのおすすめは、ネット上のコミュニティーを活用する方法です。

Facebookの現地ママたちの地域別コミュニティー

ニューヨークでは、エリア別にママたちの情報交換の場としてたくさんのFacebookグループがあります。Moms of Upper East Side、 Upper West Side Moms、 Tribeca Moms、 Chelsea Mommasなどなど。私も3つの地域別ママたちのグループのメンバーになっており、近所でおすすめの歯医者や、どこのレストランのデリバリーが美味しいのか、プリスクールを含む学校関連や、必要のなくなったベビーグッズを譲ったり、実に幅広いトピックでの情報交換が行われています。

どのグループも活動が盛んで、質問をすれば必ず誰かしらが答えてくれると思いますし、検索をかけて過去の投稿から情報を得ることも可能です。残念ながらこのグループの存在を知った時には既に娘の受験は終わっていたのですが、プリスクールに関する投稿もたくさんあります。

NY Mama Salon

Facebookでは日本人ママのコミュニティーもいくつかあります。私が個人的にお世話になっているのがNY Mama Salonです。主宰者の直子さんがご自宅を開放して、日本人ママを対象に様々なトピックの講座やママたちの交流の場を提供してくださっています。

中でもおすすめなのが、不定期で開催されている「NYC学校事情 A to Z 勉強会」です。現地の教育事情に精通される教育ジャーナリストの河原その子さんによる説明会で、複雑なNYの学校制度をとても分かりやすく学ぶことができます。プリスクール受験は終わりましたが、近い将来Pre-KやKinderへ進むための準備もあるため、私も数ヶ月前に参加させていただきとても勉強になりました。

以下にNY Mama Salonが紹介された記事と勉強会の様子が分かる記事をシェアします。

まとめ

途中紆余曲折ありましたが、最終的に娘の入学が決まった学校にとても満足しています。右も左も分からないまま突っ走ったプリスクール受験でしたが、失敗も含めとてもいい勉強になりました。私立はもちろん、ニューヨークは公立学校への進学プロセスも複雑なようなので、正しい情報を積極的に集め、焦らず落ち着いて行動することが一番大切かと思います。

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この記事を書いた人

イギリス人の夫、イヤイヤ期の娘、ワンコの4人家族。2019年秋からアメリカ、ニューヨク在住。
過去の長期留学や現地就職・転職の経験含め、海外生活18年目に突入。海外での暮らしや子育て情報、日々の気づきを発信しています。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • お疲れ様でした。
    努力が実り、満足のいく結果となって良かったですね!
    記事はとても分かり易く、読み易かったです。
    英語が流暢なSachiさんでも大変だったのだから、言葉の壁がある方にとってこの記事は大変貴重な情報源になると感じました。
    引き続きブログのUpdateを楽しみにしています。

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